AI文字起こし4つを同じ音声で比較した結果|誤変換の数と無料枠を実測【2026年9月】

AI仕事術

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「どの文字起こしツールが正確なのか、比較記事を読んでも結局分からない」「精度98パーセントと書いてあるが、その数字は何を数えたものなのか」——文字起こしツールの比較は、公式サイトの数値を並べただけの記事が大半です。

そこで同じ音声ファイルを4つのツールに入れて、誤変換の数を1つずつ数えました。原稿を自分で書いて読み上げているので、正解が手元にあります。推測ではなく、突き合わせて数えた結果です。

結論を先に書くと、正答率が最も高かったのは Notta(84パーセント)。ただし数字以上に重要な違いが見つかりました。

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  1. 実測の条件
    1. 2026年9月3日に、同じ1ファイルで試した
    2. 原稿に31か所の「間違えやすい箇所」を仕込んだ
    3. 表記ゆれは誤りに数えていない
  2. 結果1|正答率はNottaが最高
    1. 数字は4つとも全問正解だった
    2. 固有名詞は全ツールが苦手
  3. 結果2|数字に出ない、最も重要な違い
    1. 「原稿にない言葉」を混ぜたツールがある
    2. 気づける誤りと、気づけない誤り
    3. ChatGPTは不確かさを自己申告していた
  4. 結果3|4つ全部が間違えた箇所が2つある
  5. 結果4|1つだけが正解した箇所が3つある
  6. 結果5|設計思想がまったく違う
    1. 生の記録か、読める議事録か
  7. 結果6|無料で使える範囲も実測した
    1. 精度1位のツールが、無料では最も制約が大きい
    2. Nottaは書き出しができない
    3. 1回あたりの分数制限には触れなかった
  8. 用途別の結論
    1. 正確さを優先し、費用を払えるならNotta
    2. すぐ読める議事録がほしいならChatGPT
    3. 費用をかけずに済ませたいならAiNote/iPhone
    4. 結論を1行で
  9. 文字起こしのあとに使うプロンプト
    1. 1. 会議議事録の作成
    2. 2. 誤変換の修正
    3. 3. インタビューの記事化
  10. 精度を上げるコツ
    1. 固有名詞は先にリストを作る
    2. 録音と話し方で変わること
    3. 機密を含む音声の扱いを先に決める
  11. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 無料でどこまで使えますか?
    2. Q. 精度98パーセントという表示は本当ですか?
    3. Q. 1時間の会議だとどれくらい時間がかかりますか?
    4. Q. 動画ファイルも文字起こしできますか?
    5. Q. どのツールから試すべきですか?
  12. まとめ
  13. あわせて読みたい関連記事

実測の条件

2026年9月3日に、同じ1ファイルで試した

比較を成立させるため、全ツールにまったく同じ音声ファイルを、同じ日に入れています。ツールごとに録り直したり、切り出し位置を変えたりはしていません。

項目条件
録音機材iPhoneのボイスメモ(標準設定)
音声形式m4a/モノラル/16kHz/24kbps
長さ3分59秒
平均音量マイナス21.3dBFS(無音区間なし)
内容社内の営業報告を想定した読み上げ
実施日2026年9月3日

スタジオ録音ではなく、スマートフォンで普通に録った音声です。実際の会議録音に近い条件のほうが、参考になると考えました。

原稿に31か所の「間違えやすい箇所」を仕込んだ

読み上げ原稿は自分で書いています。だから正解が手元にあり、誤変換を機械的に数えられます。仕込んだのは次の31か所です。

  • 会社名5つ(みなと商会、トライアド・システムズ、第一綜合サービスなど)
  • 人名5つ(五十嵐、東海林、山際など読みが割れるもの)
  • 専門用語6つ(受注残、按分、粗利率、与信枠、棚卸資産、滞留)
  • 数字・型番9つ(1,240万円、15.2パーセント、AZ-2100など)
  • 同音異義語6つ(機械と機会、保証と保障、以上と異常)

さらに、言い直しを2回とフィラー(えー、あの、そのー)を仕込みました。これらは正解が1つではないので、誤りには数えず「どう処理したか」だけを記録しています。

表記ゆれは誤りに数えていない

「1240万円」と「1,240万円」の違いはカンマの有無だけなので、誤りとしていません。意味が変わるものだけを誤りとして数えました。Nottaは数字を漢数字で出力しますが、これも表記ゆれとして扱っています。

結果1|正答率はNottaが最高

分類NottaChatGPTAiNoteiPhone
会社名(5)2件誤り3件誤り3件誤り3件誤り
人名(5)0件0件3件誤り1件誤り
専門用語(6)2件誤り0件1件誤り4件誤り
数字・型番(9)0件0件0件0件
同音異義語(6)1件誤り3件誤り2件誤り2件誤り
誤りの合計(31中)5件6件9件10件
正答率84%81%71%68%

数字は4つとも全問正解だった

意外だったのがここです。金額、パーセント、日付、型番は、4つのツールすべてが正しく取れました。「AIは数字に弱い」という印象がありますが、音声認識に関しては当てはまりません。

固有名詞は全ツールが苦手

逆に会社名は、最も成績のよいNottaでも5つ中2つを間違えています。社名と人名は、どのツールを使っても確認が必要だと考えたほうが安全です。

結果2|数字に出ない、最も重要な違い

「原稿にない言葉」を混ぜたツールがある

正答率だけを見るとChatGPT(81パーセント)とAiNote(71パーセント)の差は小さく見えます。しかし性質はまったく違いました。

原稿に存在しない語が出力に混ざった数を数えたところ、次のようになりました。

ツール原稿にない語の混入具体例
Notta0件なし
ChatGPT3件営業報告→定例報告/異常→遅延/機会→可否
iPhone4件法務→オウム/覚書→各所/部材→具材
AiNote7件営業報告→提供報告/山際が法務→ヤギがホーム

気づける誤りと、気づけない誤り

ここが最大の発見でした。ChatGPTの誤りは、日本語として自然に読めてしまいます。

「現時点で異常は出ていません」が「現時点で遅延は出ていません」になっても、議事録としては通ってしまいます。原稿と突き合わせない限り、誰も気づきません。

対してiPhoneの誤りは「東海りに」「余震枠」「オウムと調整中」です。明らかに壊れているので、読めば必ず気づきます。

同じ誤り1件でも、「気づける誤り」と「気づけない誤り」では価値がまったく違います。議事録として使うなら、後者のほうが危険です。この構造はAIのハルシネーションを見抜く方法で扱っている問題とまったく同じです。

ChatGPTは不確かさを自己申告していた

ただしChatGPTには救いがあります。5か所に「要確認」と自分で印をつけていました。社名、型番、氏名、表現の4種類です。他の3つは0か所でした。

ただし公平に言うと、混入した「遅延」「定例報告」には印がついていません。申告は完全ではないので、これに頼り切ることはできません。

結果3|4つ全部が間違えた箇所が2つある

正解4ツールの結果種類
第一綜合サービス4つとも「第一総合」旧字体の社名
支払いの保障4つとも「保証」同音異義語

旧字体を含む固有名詞と、同音異義語の使い分けは、どのツールでも当てになりません。ここは人が直すしかない領域だと分かりました。

特に「保証」と「保障」は、契約に関わる文書では意味がまったく変わります。文字起こしをそのまま議事録にしてはいけない理由が、ここに具体的に出ています。

結果4|1つだけが正解した箇所が3つある

正解正しく取れたツール他3つの結果
有限会社みなと商会AiNote港商会
トライアド・システムズNottaトライヤード/ドライヤード/トライアル
更新の機会Notta機械/可否

得意分野が割れています。総合力ではNottaが上ですが、AiNoteだけが取れた社名もありました。単純な優劣ではないので、重要な音声は2つのツールに通して見比べる、という使い方も現実的です。

結果5|設計思想がまったく違う

項目NottaChatGPTAiNoteiPhone
話者識別ありなしありなし
フィラー(えー、あの)全部残す全部消す消す一部残す
言い直し残す消す残す残す
数字の表記漢数字アラビア数字アラビア数字アラビア数字
不確かさの申告なし5か所なしなし
読点の数32個44個26個7個

生の記録か、読める議事録か

Nottaは生の書き起こしに徹します。フィラーも言い直しも全部残し、数字は漢数字で出す。対してChatGPTは議事録として読める形に整えます。読みやすい代わりに、書き換えた箇所が分かりません。これは優劣ではなく用途の違いで、あとで自分で直す前提なら前者、そのまま共有したいなら後者になります。

結果6|無料で使える範囲も実測した

精度1位のツールが、無料では最も制約が大きい

精度だけで選ぶと判断を誤ります。無料の範囲で何ができるかを、実際に使ったうえで記録しました。

ツール無料の範囲(2026年9月時点の実測)テキストの持ち出し
Notta月120分。3分59秒のファイル1本で4分を消費🔴 不可(出力は有料機能)
ChatGPT契約プランの範囲内可(画面からコピー)
AiNote月300分可
iPhone制限なし・完全無料可(端末内で完結)

Nottaは書き出しができない

ここが実務では重い制約でした。無料プランでは文字起こしデータの出力が有料機能になっており、テキストをファイルとして書き出せません。画面から選択してコピーはできますが、この運用は続きません。

月120分は会議2本ぶん程度です。枠の量よりも、書き出せないことのほうが先に効いてきます。

1回あたりの分数制限には触れなかった

比較記事などで「1回あたり3分まで」という記述を見かけますが、今回は3分59秒のファイルが1本まるごと処理され、月間枠から4分が引かれました。リアルタイム録音とファイルの取り込みで、条件が違う可能性があります。

いずれにせよ無料の条件は変わります。使う前に必ず公式ページで確認してください。この記事の数値は2026年9月3日に実際に使って確認したものです。

用途別の結論

正確さを優先し、費用を払えるならNotta

誤りが最少(5件)で、原稿にない語を1つも混ぜませんでした。誤り方も「予診枠」のように明らかなので読めば気づけます。ただし無料では書き出しができないため、業務に組み込むなら有料プランが前提になります。

すぐ読める議事録がほしいならChatGPT

整形の質は4つで最も高く、そのまま共有できる形で返ってきます。ただし書き換えられた箇所を見抜けないリスクを許容できる場合に限ります。違いはChatGPTとClaudeの違いを徹底比較もどうぞ。

費用をかけずに済ませたいならAiNote/iPhone

AiNoteは月300分と枠が広く、話者識別とキーワード抽出まで無料で使えます。ただし混入7件が最多なので、そのまま使わず必ず読み返してください。iPhoneは制限がなく端末内で完結します。専門用語には弱いものの、壊れ方が分かりやすいので直す前提なら十分です。移動中の記録にはChatGPT音声モードの使い方も選択肢になります。

結論を1行で

最も正確なツールが、無料では最も使いにくい。費用を払えるならNotta、無料で完結させたいならAiNoteかiPhone、すでにChatGPTを契約しているなら追加費用ゼロで81パーセント。この3択になります。

文字起こしのあとに使うプロンプト

1. 会議議事録の作成

【プロンプト】

「以下の会議の文字起こしデータから、議事録を作成してください。

【文字起こしデータ】
(文字起こしテキストを貼り付け)

【条件】
・議題ごとの要約を各3〜5行で書く
・決定事項と、決まらなかったことを分ける
・TODOは担当者と期限をつける
・文字起こしに無い内容を追加しない
・固有名詞は原文のまま残し、推測で直さない」

2. 誤変換の修正

【プロンプト】

「以下の文字起こしデータの誤認識を修正してください。

【文字起こしデータ】
(テキストを貼り付け)

【分野】
(例:製造業の営業会議)

【条件】
・修正箇所を「修正前→修正後」の一覧で示す
・確信が持てない箇所は修正せず、印をつける
・固有名詞は推測で直さず、候補を挙げるにとどめる」

3. インタビューの記事化

【プロンプト】

「以下のインタビューの文字起こしを、記事の形に整理してください。

【文字起こしデータ】
(テキストを貼り付け)

【条件】
・口語を文語に直す(えーと、あのーを除く)
・発言の意味を変えない
・話していない内容を足さない
・リード文200字と、質疑応答形式の本文にする」

この3つはAIで議事録を自動作成する方法とChatGPTで文章を要約する方法で、より詳しく扱っています。記事化の進め方はAIでブログ記事を書く方法、文体の調整はChatGPTで文章校正・リライトする方法が参考になります。

精度を上げるコツ

固有名詞は先にリストを作る

社名と人名は、どのツールでも同じものを間違えます。正しい表記の一覧を1つ作っておけば、以降は一括置換で片付きます。この一覧は他の文字起こしでも使い回せます。今回も4つとも「第一綜合」を「第一総合」にしましたが、一覧があれば1回の置換で済みます。

録音と話し方で変わること

  • マイクを口元に近づけ、静かな環境で録る
  • 専門用語は初出時にゆっくり発音する
  • 同時に話さない(重なると認識が難しい)

機密を含む音声の扱いを先に決める

会議の録音には、外に出せない情報が含まれます。どのサービスに何を上げてよいかを、使い始める前に決めてください。考え方は生成AIの情報漏洩リスクと社内利用ルールの作り方にまとめています。社内の資料を根拠にした運用はNotebookLMの使い方完全ガイドも参考になります。

よくある質問(FAQ)

Q. 無料でどこまで使えますか?

今回の実測では、3分59秒の音声を4つとも無料の範囲で試せました。ただしNottaは無料だとテキストを書き出せず、月120分の枠から4分が引かれます。条件は変わるので、必ず公式ページで確認してください。

Q. 精度98パーセントという表示は本当ですか?

条件によって変わります。何を1件と数えるかで数字はいくらでも動きます。今回のように「固有名詞の誤変換を数える」方法だと、最も良いツールでも84パーセントでした。数値だけを比べても意味がありません。

Q. 1時間の会議だとどれくらい時間がかかりますか?

ツールによりますが、実時間より短く終わるものがほとんどです。ただし誤変換の修正に、その何倍もの時間がかかります。短縮できるのは書き起こしの工程だけだと考えてください。

Q. 動画ファイルも文字起こしできますか?

多くのツールが対応しています。動画への字幕づけは、書き起こしたあとに整形の工程が必要になります。音声を作る側はAI音声合成・ナレーション生成の使い方、番組づくりはAIでポッドキャストを作る方法で扱っています。

Q. どのツールから試すべきですか?

手元に音声があるなら、まずiPhoneやスマートフォンの標準機能で試してください。登録が不要で、5分で自分の音声での精度が分かります。そのうえで足りなければ専用ツールを検討する、という順序が無駄がありません。日々の記録はAIで日報・週報を3分で書く方法もあわせてどうぞ。

まとめ

この記事では、同じ音声ファイルを4つのツールに入れた実測結果を紹介しました。ポイントを整理します。

  • 正答率はNotta 84%・ChatGPT 81%・AiNote 71%・iPhone 68%
  • 数字と型番は4つとも全問正解。音声認識は数字に強い
  • 🔴 原稿にない語の混入はNottaが0件。ChatGPTは3件、AiNoteは7件
  • 同じ誤りでも「気づける誤り」と「気づけない誤り」で価値が違う
  • 旧字体の社名と同音異義語は、4つとも間違えた。ここは人が直すしかない
  • 🔴 精度1位のNottaは、無料では書き出しができない。精度と使いやすさは別の軸

まずは手元の音声を1本、スマートフォンの標準機能で試してみてください。自分の録音環境での精度が5分で分かります。

プロンプトの基本はChatGPTプロンプトの書き方完全ガイド、はじめての方はAIプロンプトとは?初心者が最初に知るべき基礎知識、AI検索時代のコンテンツ戦略はSEOプロンプト作成ツール完全ガイドもどうぞ。その他はAIプロンプト活用ブログでご紹介しています。

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