介護・看護のAI活用法|記録・申し送り・ご家族への説明を効率化するプロンプト集

職種別AI活用

「記録を書く時間が、利用者さんと向き合う時間を削っている」「AIを使えと言われても、個人情報を扱う仕事で本当に大丈夫なのか」——介護・看護の現場では、この2つが同時に立ちはだかります。

結論から言うと、個人が特定されない形に置き換えてから渡せば、記録・申し送り・ご家族への説明文はAIで大幅に短縮できます。逆に、この置き換えを飛ばすと事故になります。順番が逆になっているケースが非常に多いのです。

この記事では、施設・訪問・病棟のいずれでも使える手順として、何を入力してよくて何がダメなのかの線引きから、そのままコピーできるプロンプトまでを紹介します。

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記録・申し送り・家族への説明——場面を選ぶだけで、すぐ使える指示文が完成します。

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  1. なぜ介護・看護こそAIの効果が大きいのか
    1. 記録業務が勤務時間を圧迫している
    2. 書く内容ではなく「書き方」で消耗している
    3. 人手不足はすぐには解消しない
  2. 最初に決めること|AIに入れてよい情報とダメな情報
    1. 入れてはいけないもの
    2. 匿名化のやり方はシンプルでよい
    3. 施設のルールは1枚にまとめる
  3. 介護記録・看護記録の下書きを作る
    1. 箇条書きのメモから記録文へ
    2. 主観と客観を分けさせるのが要点
  4. 申し送り・カンファレンス資料をまとめる
    1. 長い記録を要点に落とす
    2. カンファレンスの記録にも同じ形が使える
  5. ケアプラン・看護計画のたたき台を作る
    1. あくまで「たたき台」以上には使わない
    2. 制度名を書かせないのが安全策
  6. ご家族への説明文・お便りを作る
    1. 専門用語を家族向けに言い換える
    2. ご意見・苦情への返信
    3. 季節のお便りや行事の案内
  7. 新人教育とマニュアル整備
    1. 手順書を「作れる人」を増やす
    2. 新人の質問に答える社内FAQ
  8. 現場でやりがちな失敗3つ
    1. 出てきた文章をそのまま記録に貼る
    2. 実在しない制度や加算を書いてしまう
    3. 導入したのに誰も使わない
  9. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 個人情報を入れなければ本当に問題ないですか?
    2. Q. 無料のAIでも使えますか?
    3. Q. 手書き記録の職場でも意味がありますか?
    4. Q. パソコンが苦手な職員でも使えますか?
    5. Q. 監査で「AIで作った記録」は問題になりませんか?
  10. まとめ
  11. あわせて読みたい関連記事

なぜ介護・看護こそAIの効果が大きいのか

記録業務が勤務時間を圧迫している

介護記録、看護記録、ヒヤリハット報告、申し送り、ご家族への連絡帳。どれも省略できない書類ですが、書くこと自体は専門性の中心ではありません。ケアの質を決めるのは現場での判断であって、それを日本語に整える作業ではないのです。ここはAIが最も得意とする領域です。

書く内容ではなく「書き方」で消耗している

何があったかは頭に入っています。詰まるのは、それを他職種が読んで誤解しない文章にする段階です。「ふらつきがあった」を、いつ・どの場面で・どの程度だったかまで含めて書き直す。この変換をAIに任せると、頭の中のメモがそのまま記録の下書きになります。

人手不足はすぐには解消しない

人員が増える前提で業務を組むことはできません。だとすれば、削れるのは間接業務だけです。記録に使う時間を1日20分減らせれば、月に7時間が現場に戻ります。効果の測り方はAI導入の費用対効果を試算する方法が参考になります。

最初に決めること|AIに入れてよい情報とダメな情報

入れてはいけないもの

次の情報は、一般向けのAIサービスにそのまま入力してはいけません。

  • 氏名、生年月日、住所、電話番号、被保険者番号
  • 顔写真、傷や患部の写真
  • 診断名と個人が結びつく形の記述
  • ご家族の氏名や続柄が特定できる記述

組織としての線引きは生成AIの情報漏洩リスクと社内利用ルールの作り方で解説しています。

匿名化のやり方はシンプルでよい

難しく考える必要はありません。氏名を「A様」、年齢を「80代」、地名を「近隣の病院」に置き換えるだけで、AIは十分に文章を組み立てられます。AIが必要としているのは固有名詞ではなく、状況の構造だからです。

施設のルールは1枚にまとめる

口頭で伝えると必ず崩れます。「入れてよい例」と「入れてはいけない例」を各5行ずつ書いた紙を1枚作り、休憩室に貼ってください。作成はAIでマニュアル・業務手順書を作成する方法の手順がそのまま使えます。

介護記録・看護記録の下書きを作る

箇条書きのメモから記録文へ

その場で残せるのは断片的なメモです。それを記録の文体に直す作業をAIに渡します。ポイントは、メモを綺麗に書き直そうとしないこと。乱れたままのメモをそのまま渡したほうが、情報が落ちません。

【プロンプト】

「介護記録の下書きを作成してください。

【メモ】
(例:午前10時 入浴前 血圧やや高め 本人は入りたいと 家族面会は明日 昼食8割 午後は傾眠がち)

【条件】
・時系列に並べる
・観察した事実と、職員の判断を分けて書く
・断定できないことは推測と分かる書き方にする
・300字程度
・氏名は「A様」とする」

主観と客観を分けさせるのが要点

記録で最も揉めるのは、事実と解釈が混ざった文章です。「条件」に必ず「事実と判断を分ける」を入れてください。これだけで、後から読み返したときの誤解が減ります。指示文の組み立て方はChatGPTに上手に指示を出す方法で詳しく解説しています。

申し送り・カンファレンス資料をまとめる

長い記録を要点に落とす

申し送りは、書く側ではなく受け取る側が5秒で状況を掴めるかで品質が決まります。AIには「次の勤務者が最初に確認すべき順に並べて」と伝えると、優先度がついた形で出てきます。

【プロンプト】

「次の勤務者への申し送りメモを作成してください。

【今日の記録】
(匿名化した記録を貼り付け)

【条件】
・次の勤務者が最初に確認すべき順に並べる
・変化があった点と、変化がなかった点を分ける
・対応が必要な事項は行頭に「要対応」と付ける
・箇条書きで10項目以内」

カンファレンスの記録にも同じ形が使える

会議の音声から起こす場合はAI音声文字起こし完全ガイド、まとめ方はAIで議事録を自動作成する方法が使えます。録音の可否は必ず事前に確認してください。

ケアプラン・看護計画のたたき台を作る

あくまで「たたき台」以上には使わない

ケアプランは専門職の判断そのものです。AIに任せてよいのは、抜けがないかを点検するための骨組みまで。中身の妥当性は必ず人が決めてください。

【プロンプト】

「ケアプランのたたき台を作成してください。

【利用者の状況】
・年代と性別:(例:80代女性)
・要介護度:(例:要介護2)
・困りごと:(例:入浴時のふらつき、閉じこもりがち)
・ご本人の希望:(例:自分でトイレに行き続けたい)

【条件】
・長期目標と短期目標を分ける
・目標は測れる形にする
・想定される支援内容を3案出し、それぞれの注意点も書く
・制度名や加算名は書かない」

制度名を書かせないのが安全策

AIは加算や制度の要件をもっともらしく間違えます。プロンプトで最初から書かせないほうが安全です。理由と見抜き方はAIのハルシネーションを見抜く方法で解説しています。

ご家族への説明文・お便りを作る

専門用語を家族向けに言い換える

ご家族とのすれ違いは、多くが言葉の問題です。「ADLが低下」ではなく「ご自分でできていた着替えに、手助けが必要になってきました」と伝えれば、同じ内容でも受け取り方が変わります。

【プロンプト】

「ご家族向けの状況説明文を作成してください。

【伝えたいこと】
(例:歩行が不安定になってきたので、見守りを増やしたい)

【条件】
・専門用語を使わず、日常の言葉で書く
・不安をあおらず、事実は省略しない
・こちらが取る対応を具体的に示す
・400字程度、丁寧な敬体」

ご意見・苦情への返信

感情が動いている場面ほど、下書きを一度AIに作らせて頭を冷やす時間を作る価値があります。書き方はAIでクレーム対応・お詫びメールを作成する方法が参考になります。定型のやり取りが多い場合はAIでカスタマーサポートを効率化する方法の考え方も応用できます。

季節のお便りや行事の案内

毎月発行するお便りは、頻度が高いぶん効果が大きい作業です。行事の写真を選ぶ時間は残し、文章を書く時間だけを削ってください。

新人教育とマニュアル整備

手順書を「作れる人」を増やす

手順書が更新されないのは、書ける人が限られているからです。AIを使えば、ベテランが口頭で説明した内容をそのまま手順書の形にできます。研修用の資料はAIで社内研修・教育資料を作成する方法が使えます。

新人の質問に答える社内FAQ

同じ質問が繰り返し来るなら、答えを蓄積したほうが早いです。作り方はAIで社内FAQ・ナレッジベースを構築する方法で解説しています。

現場でやりがちな失敗3つ

出てきた文章をそのまま記録に貼る

最も多い失敗です。AIの文章は読みやすい代わりに、現場で起きていない出来事を自然に補ってしまうことがあります。記録は公的な書類です。必ず自分の目で1行ずつ確認してから確定してください。

実在しない制度や加算を書いてしまう

前述のとおり、制度の要件はAIの苦手分野です。制度の話は必ず原典で確認すると決めておけば防げます。

導入したのに誰も使わない

「AIを使ってみて」と言うだけでは定着しません。完成した指示文をコピーできる形で渡すのが正解です。使い方を覚えてもらう必要はありません。この考え方は中小企業・個人店のAI活用法でも共通しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 個人情報を入れなければ本当に問題ないですか?

氏名や番号を伏せても、状況の組み合わせで個人が推測できる場合があります。小規模な施設ほど注意が必要です。迷ったら情報をさらに削ってください。判断基準は生成AIの情報漏洩リスクと社内利用ルールの作り方で整理しています。

Q. 無料のAIでも使えますか?

記録の下書きや文章の言い換えであれば、無料版で十分に実用になります。ツールの選び方は無料で使えるAIツールおすすめ5選を参考にしてください。

Q. 手書き記録の職場でも意味がありますか?

あります。書く前に頭の中を整理する用途で使えますし、手書きのメモを撮影して読み取らせる方法もあります。詳しくはChatGPTの画像認識の使い方をご覧ください。

Q. パソコンが苦手な職員でも使えますか?

使えます。空欄を埋めるだけの指示文を用意しておけば、入力する内容は普段のメモと変わりません。最初の1枚だけ、詳しい職員が作ってあげてください。

Q. 監査で「AIで作った記録」は問題になりませんか?

下書きにAIを使ったこと自体は問題になりません。問われるのは記録の正確性です。内容を確認し、責任を持って確定するのは人という運用にしておけば大丈夫です。

まとめ

この記事では、介護・看護の現場でのAI活用法を解説しました。ポイントを整理します。

  • 先に決めるのは入れてよい情報とダメな情報の線引き
  • 匿名化は氏名をA様、年齢を年代に置き換えるだけで足りる
  • 記録は事実と判断を分けて書かせると後で揉めない
  • ケアプランと制度の話はたたき台まで。妥当性は人が決める
  • 定着させるコツは、使い方ではなく完成した指示文を配ること

まずは今日の記録を1件だけ、匿名化してAIに下書きさせてみてください。1件で手応えが分かります。

プロンプトの基本はAIプロンプトとは?初心者が最初に知るべき基礎知識、AI検索時代のコンテンツ戦略はSEOプロンプト作成ツール完全ガイドもどうぞ。その他はAIプロンプト活用ブログでご紹介しています。

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